ロイヤルカナン(ROYAL CANIN)とカナガンを比較検証してみた
私が飼っている猫(メインクーン)が生まれたブリーダーの家ではロイヤルカナンを与えていたそうです。ロイヤルカナンには幼猫や授乳期の母猫、老猫だけでなく様々な病状改善、食事療法食がそろっているので、多頭飼いの人にとっては大変便利なブランドです。
ただロイヤルカナンには、実はあまり知られていない黒い面もあります。今回はカナガンとロイヤルカンを比較しつつ、色々と紹介していきたいと思います。
英仏戦争
カナガンはイギリス産、ロイヤルカナンはフランス産です。そういう意味では世界史でも歴史が深い「英仏戦争」と例えるのが良いでしょう。
史実ではフランスの王権が強く、イギリスが支配される時代が長く続きました。しかしその後イギリスはフランス国王からの独立を果たし、今や世界でもアメリカ・日本の次ぐ世界有数の豊かな国になりました。
カナガンとロイヤルカナンに関しても似たような現象が起きている…いや、将来的にそうなると思います。現時点ではロイヤルカンは世界中で広く使われています。ロイヤルカナンは種類が多く、広告戦術で人気を博しました。しかしその一方で、原材料や生産地に関する不安が表面化しつつあるのです。
原材料の比較
ロイヤルカンは種類が多いので、最も一般的な「フィット」(標準な猫用キャットフード)を例にします。カナガンも日本で販売されているキャットフード チキンを扱います。
カナガン |
ロイヤルカナン |
---|---|
乾燥チキン、骨抜きチキン生肉、サツマイモ、ジャガイモ、鶏脂、乾燥全卵、チキングレイビー、サーモンオイル、ミネラル、ビタミン、アルファルファ、クランベリー、マンナンオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、リンゴ、ニンジン、ホウレンソウ、海藻、カモミール、セイヨウハッカ、マリーゴールド、アニスの実、コロハ | 肉類(鶏、七面鳥)、米、小麦、動物性脂肪、とうもろこし、植物性繊維、小麦粉、加水分解タンパク、植物性分離タンパク、コーングルテン、酵母および酵母エキス、ビートパルプ、大豆油、魚油、サイリウム、マンナンオリゴ糖、マリーゴールド、タウリン、塩化アンモニウム、ミネラル類、ビタミン類、酸化防止剤(BHA、没食子酸プロピル) |
カナガンは人工添加物や保存料など一切使っておらず、またイギリス国内の徹底した品質管理が行われている工場で生産されています。しかしロイヤルカンは合成酸化防止剤が2種類入っており、健康に悪影響を及ぼす可能性をはらんでいます。また、以前はフランスで生産されていましたが、2017年よりアジア輸出分の生産工場が韓国に置かれことが発表されました。
韓国の文化は好きですが、食料品の安全・品質管理、モラルの意識などに関しては多大な不安を感じます。またアマゾンでのロイヤルカナンの評判を見ても、生産工場の韓国移籍を不安視する声が多く上がっています。
成分の比較
成分 |
カナガン |
カナン |
---|---|---|
たんぱく質 |
37% |
30% |
脂質 |
20% |
13% |
繊維 |
1.5% |
5.6% |
灰分 |
8.5% |
7.9% |
水分 |
7% |
6.5% |
オメガ6脂肪酸 |
2.99% |
3.6% |
オメガ3脂肪酸 |
0.82% |
0.65% |
カルシウム |
1.58% |
1.16% |
リン |
1.4% |
1.1% |
マグネシウム |
0.09% |
0.09% |
ナトリウム |
0.36% |
0.5% |
カリウム |
0.64% |
0.7% |
エネルギー(100g) |
390kcal |
384kcal |
成分で比べると、ロイヤルカナンはたんぱく質を平均的にして、脂質を抑えて、繊維を多めにしています。人間で言ってもヘルシーという感じです。
カナガンはむしろ肉を前面にしていて高たんぱく質・高カロリーという感じです。だからカナガンを与えすぎて太ったという口コミもありますね笑。
カナガン…40g(156kcal)
ロイヤルカナン…44g(168kcal)
ただ給与量の基準を元にカロリー計算してみると状況が逆転します。ロイヤルカナンのほうが多めに餌をあげないといけないので、結果的に摂取カロリーも多くなっています。数字はしっかりと計算して比べないと本当の良し悪しはわかりませんね。
粒の比較
※左からカナガンのキャットフード・ドッグフード、ロイヤルカナンのキトン用
手元にロイヤルカナンの成猫用がなかったので、キトン用のキャットフードとカナガンを比べてみました。カナガンはキャットフードとドッグフードはほぼ同じ大きさで、子猫も成猫も兼用です。ロイヤルカナンは子猫(キトン)用なので小さいですが、成猫用は一回り大きくなります。まぁこの粒の大きさに関しては、あまり比べるポイントはないです。
価格の比較
価格も種類によって異なるので、例によってキャットフードで比較します。
ブランド |
カナガン |
ロイヤルカナン |
---|---|---|
内容量 |
1.5kg |
2kg |
価格 |
3,960円(税抜) |
3,150円(税抜) |
1kgあたり |
2,640円(税抜) |
1,585円 |
ロイヤルカナンも高級ブランドの部類ですが、それでもカナガンのほうが圧倒的に高いですね。値段だけで考えたらカナガンを飼い続けるのは家計の負担になるかもしれません。
結局どっちを買うべき?
ペットの健康を第一に考えるなら、カナガン。
食いつき具合とか、嗜好性の問題は個々の生体によって異なるので考えません。ただ、ロイヤルカンは原材料に健康を害する可能性が含まれているのと、生産地が韓国であるという点に大きな不安を感じます。消去法的な考えですが、ロイヤルカナンはおすすめできません。もし他のブランドを考えているならば、オリジンをおすすめします。
>>カナガン【キャットフード】公式販売サイトはこちら
>>カナガン【ドッグフード】公式販売サイトはこちら
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