マグネシウム、リン、カルシウムと尿路結石の関係から見るカナガンの効果
犬や猫の尿路結石はマグネシウム、リン、カルシウムの摂取量のコントロールが鍵といわれていますが、実際は尿pHコントロールや水分摂取のほうが重要です。水分と動物性食材が多い食事にして、適度な運動ができれば、通常は改善します。
最近はpHコントロールを謳ったペットフードがたくさんあります。もし現在進行形で尿路結石で苦しんでいるならば、ロイヤルカナンやペッツプラン、メディファスなどのpHコントロール療法食を与えるのも一つの手段です。しかし、大抵の場合は水分をできるだけ取らせれば十分な効果を得られます。
カナガンと一般的なペットフードの成分比較
成分 |
キャットフード |
ドッグフード |
||
カナガン |
ピュリナワン |
カナガン |
ピュリナワン |
|
マグネシウム |
0.09% |
0.09% |
― |
― |
リン |
1.4% |
1.1% |
1.42% |
0.8% |
カルシウム |
1.6% |
1.3% |
1.86% |
1.0% |
参考までにカナガンと最近人気のピュリナワンの成分を比較してみましょう。こう比べてみると、カナガンに含まれるマグネシウムやリン、カルシウムの割合が多いのがわかります。ただカナガンは人工添加物で成分調整をしていないゆえの結果であり、かつ、この割合は正常値の範囲内です。
尿路結石ができる原因は水分不足
まず尿路結石ができる原因は水分不足であることがほとんどです。水を飲む量が少なくなると、濃い尿が膀胱に貯まり結石(マグネシウムやリン、カルシウムの塊)ができやすくなります。さらに尿の回数が減ってしまうと、結石が尿路で詰まりやすくなります。このパターンが尿慮結石の原因の大半を占めます。
尿pHとは
尿pHというのは、おしっこの酸性値のことです。この尿pH(おしっこの酸性値)が適正範囲内であれば、マグネシウムやリン、カルシウムが溶解しやすくなります。しかし、実際飼っている犬や猫の尿pHを計測するのは個人ではなかなかできません。
※阿部又信著「動物看護のための小動物栄養学」より
冒頭で紹介しておいて苦言を呈すのも嫌ですが、市販のペットフードで「pHコントロール」は実際に尿pH(酸性値)を上げ下げするのではなく、マグネシウムやカルシウム、リンの量を調整しているだけです。メディファスなど本格的な療法食はアミノ酸やミネラルを調整して、尿を弱酸性かしたりしていますが、年齢や飼育状況によって大きく左右されるので、最適な効果を得られるかは難しいところです。
大事なのは水分補給
どんなペットフードにもマグネシウムやリン、カルシウムは含まれています。だから、成分の細かい数値をいじるよりも、単純に水分をできるだけ飲ませて、たくさんおしっこをしてもらうのが最も健康的な予防法です。
ただし、現在進行形で尿路結石に悩んでいる場合は医師に相談することをお勧めします。場合によっては尿道の掃除をする必要があります。
カナガンのドッグフードやキャットフードは栄養価が高く、健康維持にはもってこいのペットフードです。だからマグネシウムなどの成分の数値が僅かに高いという理由で選択肢からはずすのは、サラダのドレッシングの塩分を気にするようなものです。ペットフード自体に問題はありません。
おすすめ水分補給方法
私はとりあえず、1日に1袋(1缶)分のウェットフードを、カナガン(ドライフード)に混ぜて出しています。総合栄養食であれば毎回ウェットフードでも構いません。私の飼っている猫がまだ成長期なので、少量で栄養価のあるドライフードと混ぜているだけです。
また猫や犬の行動範囲内にこれでもかと言うくらい、水飲みポイントを用意します。私の場合、寝るときに必ず寝室に来るので、寝室の隅に置いておくと電気を消した途端ピチャピチャと飲み始めます。
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